ごみの誤った処分がもたらす野生動物への悪影響
ごみの処分方法については各地の自治体で厳しく決められていますが、これは野生動物への影響に対する配慮も含まれています。誤った処分によって野生動物が死んでしまう事例は決して珍しくありません。野生動物の命を守るためにはごみの捨て方を正しく学ぶ必要があると言えるでしょう。ここではごみによる野生動物への悪影響についてお伝えします。
分解されないごみを誤飲するケースが多い
人が排出するごみの中でもビニールやプラスチックなどは自然に分解されず、いつまでも形状を保っています。そのため、野生動物が食べ物と間違えて飲み込んでしまい、そのまま死んでしまうケースは少なくありません。特に亀やイルカなどの海洋生物がビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまい、窒息死する事例が多数報告されています。陸上でも猿やキツネなどがカラフルなビニールやプラスチックを飲み込んでしまう事例があります。
人が捨てたごみで鳥の命が奪われる
誤飲以外にも釣り糸や網が体に絡まって死んでしまうことがあります。カモメやトンビの野生の鳥が釣り糸に絡まって死んでしまう事例は世界中で起こっている問題です。釣り人や漁師が分別を面倒に感じ、海岸や海洋に捨ててしまうのが主な理由です。また、悪質な回収業者が大量のごみを野ざらしにするケースも少なくありません。処分費用を払いたくないという理由で家庭ごみを川や池に捨てる事例もあることから、身勝手なごみの投棄で野生動物が死んでしまう問題は決して他人事ではないと言えるでしょう。
ただしいごみの処分を徹底することが大切
野生動物がごみのせいで死んでしまうのはほぼすべて、人間に非があると言えます。ごみの材質ごとに正しい方法で処分し、自然を汚さないように徹底することが野生動物の命を守る方法です。ごみの誤った処分が野生動物にどのような影響をもたらすかを正しく認識するのが社会全体の課題と言えるでしょう。また、ごみを出さないようにするのも重要なポイントです。