観光公害としてのごみのポイ捨てに対する対策を考えよう
s日本は観光立国となるために、官民上げて努力を重ねてきました。その結果2016年には2400万人だった日本への観光客を、2018年には3200万人にまで増やすことができました。観光客の増加は地方の財政を豊かにしましたが、オーバーツーリズムという別の問題も引き起こしてしまいます。観光客が落としていくごみが、観光客と地域住民との軋轢の原因になっているのです。他の観光地の取り組みを知り、どう対応すればいいのか考えていきましょう。
各地のごみ問題への対応を学ぶ
オーバーツーリズムとは受け入れられる自治体の能力を越えて、観光客が入って来てしまうことによって引き起こされる様々な問題の総称です。観光客が増えることで地域住民がサービスを受けられなくなることや、観光客がポイ捨てしていくごみによって引き起こされる観光公害もこの言葉の中には含まれています。オーバーツーリズムは世界中で社会問題になっているので、各地の対応を知ることから対処方法を学ぶことができるでしょう。
まずは世界の取り組みから見ていきましょう。ネパールでは観光客の落とすごみが、ヒマラヤの環境を悪化させていました。そこで当局は入山料を取ることによって、ヒマラヤに入る観光客の数を減らそうとしました。観光客が減れば、環境悪化を減らすことができると考えたのです。同じような問題にヴェニスは、訪問税を入国時に取ることで解消しようと努めました。その税収をオーバーツーリズム被害の対策に、当てようと考えたのです。日本の山梨県では富士山を守るために、富士山保全協力金を入山者にとり、協力金を環境の保全に使用するなどしています。
ごみ問題のまとめ
観光公害は日本だけでなく、世界中の人々の頭を悩ませている大きな問題です。オーバーツーリズムが引き起こす観光公害に苦しむ人々は、観光の負の側面をできる限り減らす為の努力を今も重ねています。山梨県は富士山のごみ問題を解決するために、入山者から富士山保全協力金を取り、観光客を減らさずに環境を守ろうと工夫しています。