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ごみ空気輸送システムは廃止の方向に

ごみ空気輸送システムは廃止の方向に

ごみを輸送する方法としてスウェーデンで開発されたシステムがごみ空気輸送システムです。各施設からごみの輸送管を通して中継場や焼却場へ運ぶシステムで日本でも1970年代に開発されたニュータウンなどを中心に導入が進められました。しかし、近年、システムの老朽化に伴う改修コストや維持費が問題となって姿を消しつつあります。

1970年代に華々しく導入

ごみ空気輸送システムは1970年代に華々しく導入されました。ごみの集積場が必要なく、収集の必要もない、ごみを集めないので悪臭もしないといったメリットに注目され、全国の集合住宅を中心として導入されました。しかし、時代の経過に伴い輸送管の老朽化に伴う改修費用がかかることが問題となり、全国で運用を廃止するところが増えています。

ごみの収集後が大変

ごみ空気輸送システムが嫌われる背景には、ごみの分別も関わってきます。このシステムを利用する際には、ごみを1つの袋に入れて送ってしまうため、送り先で分別をする必要があります。分別をするだけでもコストと手間がかかるため、自治体としては個別に分別したものを収集したいという機運が高まり、廃止するところが増えています。

頓挫と改修による運用

ごみ空気輸送システムがうまく行かず廃止されても、まだまだ居住している人は多くいます。そこで最近は、かつての施設をそのまま利用し、一部を回収して集積場所を作り、そこから収集車で輸送するというシステムに運用変更しているところもあります。

ごみ空気輸送システムの頓挫

ごみ空気輸送システムは、1970年当時、最新のごみ収集方法として注目を集めました。メリットは多くあったものの、今の時代に合わない回収方法、高額な設備の維持費と改修費用が問題になりました。収集車で回収したほうが安くなるということが分かり、近年ではこの回収方法を取りやめたり、改修して別の方法にできるようにする自治体が増えています。